こころの健康を保つためには、「ストレス」をよく知り、早めに気付き、うまく付き合うためのライフスタイルを身につけることが大切です。
ストレスとは、外部から刺激を受けた時の緊張状態を指し、日々の生活を送るうえで出合うさまざまな刺激、変化などが要因となりえます。
悲しいことやつらいことだけでなく、喜ばしいことであっても人生の節目となる大きな変化(進学や就職・昇進、結婚・出産といったライフイベント)は、ストレスの要因となりうることに注意が必要です。
ストレスとなり得るライフイベント | |
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【家庭】 | 【職場】 |
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さらに、そうしたライフイベントのほかにも、満員電車での通勤、待ち合わせに相手が遅れてくるといった日々起こる些細な出来事もストレス要因になります。
ストレスには早めに対処することが大切です。ストレスによる心身の不調のサインは人それぞれ異なりますが、自分にとってのサインを知っておき、見逃さないようにしましょう。
こころやからだに現れるさまざまなサイン | |
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こころ |
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からだ |
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ストレスとうまく付き合い、ため込まないためにはいくつかのポイントがあります。日々の行動、睡眠、余暇の過ごし方、考え方や意識のもち方、周囲とのつながりなど、ポイントを知って、日々の生活に生かしましょう。
生きていくうえで、ストレスを完全に避けることはできません。そこで、ストレスと上手に付き合う力を高めることが大切です。基本となるのは、健康的な生活習慣です。
健康的な生活習慣を |
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日々のストレスをため込まず、疲れを早めにとるうえで睡眠は重要です。睡眠不足は、疲労感をもたらし、情緒を不安定にし、適切な判断力を鈍らせるなど、生活の質に大きく影響するので、十分な質の良い睡眠をとることが特に大切です。
睡眠とこころの健康の関係は深く、不眠は不安や抑うつなど、こころの不調を招くことが知られています。「よく眠れて、疲れがとれている(睡眠による休養感)」という満足感が、感情をうまくコントロールする、記憶力を保つなど、こころの調子を整える働きに大きく影響するとされています。
日中にできる「快眠のコツ」を紹介しています。
自身の生活習慣を振り返り、できそうなことから試してみましょう。
令和3年度に東京都生活文化局が実施した「健康に関する世論調査」の結果からも、睡眠とこころの健康は大きく関わることがわかります。
毎日の生活の中でイライラやストレスを感じている人の割合は、睡眠が足りていない人で高いことが示されています。
令和3年6月調査「健康に関する世論調査」(東京都生活文化局)報告書全文
こころの健康に欠かせない休養ですが、こころのゆとりを取り戻すための趣味の時間をもつことは、ストレスとうまく付き合う上で特に大切です。
好きなことに没頭する、からだを思い切り動かすなど 趣味で日々の生活にメリハリを |
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特別な趣味を楽しんだりする以外にも、気分転換することはできます。休日や余暇に限らず、1日のうちに、ストレスを解消できるリフレッシュタイムを取り入れましょう。
リフレッシュタイムでこころのスイッチを切り替える |
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張りつめた糸が切れやすいように、ストレスにさらされると、こころにゆとりがなくなりがちです。気持ちがぷっつり切れることを防ぐには、伸縮自在のゴムのようなこころのしなやかさが必要です。「○○しなければならない」といった考えに捉われ過ぎず、違う角度から物事を見るなど、多面的に考えてみることが大切です。
つねに完璧を求めてがんばり過ぎていませんか。100%を求めることを一旦止めて、時には自分を甘やかすことも必要です。エネルギーが補給できれば、また力がわいてきます。
人や地域とのつながりは、こころの健康の維持や増進に大きく関わります。ストレスに対応する上でも、例えば、職場で仕事上の弱音を吐けたり、こころのSOSを察知してサポートしてくれたりする人がいることによって、こころの不調をこじらせずに済ませることができます。仕事をもつ人にとって、職場の人たちとの日頃のコミュニケーションは、こころの状態を大きく左右します。
コミュニケーションを取る際には、対面だけでなく電話やメールなどオンラインも含めた様々な手段を活用しましょう。
また、世代を超えた交流が可能な地域のコミュニティへの参加などは、学生や会社員といったいつもの自分の立場では味わうことのできない生きがいをもたらします。
令和2年度に東京都福祉保健局が実施した「都民の健康や地域とのつながりに関する意識・活動状況調査」の結果からも、人や地域とのつながりが健康に大きく関わることがわかります。
自分の健康状態について「よい」または「まあまあよい」と回答した人の合計を、地域の人とのかかわり状況別にみると、地域に「相談し合える人がいる」人ほど、自分の健康状態をよいと感じている人の割合が高いことが示されています。
令和2年度「都民の健康や地域とのつながりに関する意識・活動状況調査」(東京都福祉保健局)報告書全文
色々なストレス対処法を紹介しています
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このページの担当は 保健政策部 健康推進課 健康推進担当 です。