隣の市の救急病院に到着したKちゃん。待機していた医師・看護師によって、すぐに髄液を採取して調べる検査などを行い、ウイルス性の髄膜炎と診断、小児病棟へ入院となりました。
幸い、翌日には発熱や嘔吐などの症状も軽くなっていきましたが、小さなKちゃんの入院生活などについて、あれこれわからないことだらけのTさんでした。
必要な書類の数は医療機関により若干の違いがあります。また名称も、例えば「入院申込書」は「入院承諾書・入院誓約書・入院証書」などさまざまですが、基本的に下記の書類などが必要になります。
はじめて病院へ入院した場合はできるだけ早く、予約入院の場合は当日に提出します。
自分で用意するもの
医療機関で用意するもの
入院保証金の金額は医療機関によってさまざまで、不要なところもあります。退院時に精算されるので、もらった「預かり書」 はなくさないようにしましょう。
入院して医療機関からもらった書類は、捨てないで必ず保管しておきましょう。その後に入院したときの参考になります。
入院生活の心配事、手続きや医療費などの相談は、医療ソーシャルワーカー(MSW)や医事課職員などに相談しましょう。
入院時に伝えたいこと
現在、服用している薬は、入院時に持参し、その旨を医師や看護師、薬剤師へ伝えておきましょう。
アレルギーがある薬、食品、食べられないものは入院時に伝えておきましょう。
児童の面会は……
ほとんどの小児病棟では、感染予防のために15歳未満の子供は面会することができません。急病のときと同様に、前もって兄弟姉妹をあずかってもらえる手立てをしておきましょう。
医師・歯科医師
病気やケガの診察・治療
看護師・准看護師
療養上の世話と診療の補助
助産師
分娩の介助、妊婦・産婦・新生児の世話
診療放射線技師
レントゲンやCT などの検査や治療で使う放射線の照射・撮影
臨床検査技師
血液検査や心電図検査などの臨床検査
管理栄養士
食事のメニューづくりや患者の栄養指導・相談
薬剤師
処方箋や注射指示箋に基づく調剤、服薬説明
医療ソーシャルワーカー(MSW)
社会福祉の立場から、入院中や退院後の心理的・社会的・生活上の問題の相談・援助
歯科技工士
義歯・歯冠・矯正装置などの製作・修理
歯科衛生士
歯科の診療補助・予防処置、口腔ケアなどの保健指導
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、視能訓練士(ORT)
リハビリテーションなどによって生活動作や運動・言語・視力機能などの向上を指導
医師は、病名や症状、治療法などについて、すべての情報を患者に十分にわかりやすく説明する義務があります。 患者は、その説明を十分に理解・納得したうえで、自分が受ける治療法を選択する権利があります。
インフォームド・コンセントは、「患者の知る権利」「自己決定権」を保障する考え方です。
発祥はアメリカですが、日本でも1990年代に広まりました。
「患者の知る権利」を守る
医師は、病名、病状、選択可能なすべての治療法、その効果・危険性・見通し、治療にかかる費用などを患者に説明。
「自己決定権」を保障する
患者は、その説明を十分に理解・納得したうえで、自分が受ける治療法を選択(治療を受けないという選択もできます)。
医療機関は、退院までに行われる治療などを記載した計画書を患者に交付し、適切な説明を行うことが法律により義務づけられました。
また、医療機関では、手術や治療を行う際に、患者に対して文書を交付し、説明を行い同意を求めることも行われています。
まずは受診先の医療機関の窓口に相談してみましょう!
「窓口に相談したけど、よくわからなかった」「何を聞いたら良いのかわからない」場合は、
東京都医療安全支援センターの『患者の声相談窓口』に御相談下さい。
患者は病気に対して「しろうと」だから、すべて「プロ」である医師におまかせ……。こういった「おまかせ医療」から、患者が主体的に医療に参加する「患者中心の医療」を実現するためには、私たちの努力も必要です。
出典:認定NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)
「セカンドオピニオン」は、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることをいい、診断や治療法に迷った際の参考にするためのものです。
セカンド・オピニオン外来では、治療や検査は行わず、患者はセカンド・オピニオン終了後、担当医に戻ることになります。なお、セカンド・オピニオン外来を受診する場合は、自己負担となります。
セカンド・オピニオンを受ける場合の流れ
出典:国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス「患者必携 がんになったら手にとるガイド普及新版」から抜粋・一部改変
受診時及び薬局へはお薬手帳を忘れずに持っていきましょう。