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Tokyo健康ウオーク2023
開催レポート

コラム2023.12.20

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大腸がん検診の大切さを学び、
大腸がん予防のための運動習慣を身につける機会に!

2023年11月12日(日)、東京都大腸がん検診普及啓発事業「Tokyo健康ウオーク2023」が開催されました。
Tokyo健康ウオークは、大腸がん予防に不可欠な「40歳から年1回の定期的な検診受診」と「運動習慣」の大切さをより多くの皆さまに知っていただくために開催されているウオーキングイベントです。

14回目となる今回は、杉並区の都立高井戸公園をスタート・ゴール地点とし、ウオーキングコース上のポイントごとに用意された「大腸がんクイズラリー」に挑戦しました。当日は強い寒気の影響で一段と冷え込みましたが、会場は多くの参加者でにぎわい、小さなお子様連れも含めて参加者のほとんどが「完歩」しました。また、40歳以上の参加者を対象とした無料大腸がん検診を実施し、約500名が検体を提出しました。

ウオーキング

今年度のコースは9kmと6kmの2コース。コース上のチェックポイントで、クイズを解きながらゴールをめざしました。

❶ 杉並区内をめぐる9kmコース:高井戸公園を起点に大宮八幡宮前を通過するロングコース。
❷ お子様も一緒に歩きやすい6kmコース:高井戸公園を起点に柏の宮公園を経由するショートコース。

コースマップ
  • スタート地点
  • 神田川沿いの緑地風景
  • 塚山公園(2つのコースの分岐点)
  • 柏の宮公園(6kmコース)
  • 大宮八幡宮前(9kmコース)
  • チェックポイント

参加者の声

検診も運動も続けたい(50代女性、姉妹と友人3人で参加)

「大腸がんの予防には日頃の運動が大切と知って、今日は頑張って歩きました。久しぶりだったので疲れましたが、これをきっかけに大腸がん検診はもちろん、ウオーキングも続けたいなと思いました」

夫の“大腸がん検診の対象年齢”を機に毎年参加(50代女性、夫と子どもと3人で参加)

「夫が40歳の “大腸がん検診の対象年齢”に達したのを機に毎年参加しています。第1回目は息子をベビーカーに乗せて歩きました。それがもう小学校5年生です。検診は毎回受けています。1回だけ要精密検査となって精密検査を受けましたが、結果は異常なし。初期の大腸がんはほとんど自覚症状がないとのことなので、毎年受け続ける大切さを改めて感じました」

毎回、検診とセットで参加しています(40代女性)

「父親が大腸がんになりましたが、今も元気で“15年選手”です。私も、がん予防や健康づくりに関して普段からとても気をつけています。Tokyo健康ウオークもその一つで、毎回参加し、毎回必ずイベントに合わせて実施される大腸がん検診を受けるようにしています」

コースを歩きながら、クイズに挑戦!

コース上の大腸がんに関する「クイズラリー」も、歩く気力を後押ししました。
皆さんも以下のクイズの解答を考えてみてください。

Q1. 一般的に、早期の大腸がんではどんな自覚症状があるでしょうか?
  • A.自覚症状はほとんどない
  • B.腹痛が起こる
  • C.便に血が混じる(血便)
正解は
A
Q2. 便潜血検査はどれくらいの間隔で受けるのが良いでしょう?
  • A.1年に1回
  • B.3年に1回
  • C.できるだけ頻繁に
正解は
A
Q3. 早期発見のため、国は何歳から大腸がん検診の受診を勧めていますか?
  • A.40歳
  • B.20歳
  • C.60歳
正解は
A
Q4. 検査結果が要精密検査だった場合、どのようにすればよいでしょうか?
  • A.必ず精密検査を受ける
  • B.再度便潜血検査を受ける
  • C.経過観察する
正解は
A
Q5. 大腸がんを早期に発見し、治療した場合、どのくらいの確率で助かるのでしょうか?
  • A.95%以上
  • B.75%
  • C.50%
正解は
A

参加者の声

クイズラリーは全問正解!(50代ご夫婦で参加)

「子どもが小学生の頃までは家族3人で参加していました。今回で3回目。大腸がんについては詳しくなりましたよ。クイズラリーは全問正解。検診は会社でもやっていますが、長距離を歩く機会はなかなかないので、また来ます」

大腸がんについて詳しくなりました(40代女性)

「5年くらい前から毎年参加しています。毎回大腸がんについて学びますから、すっかり詳しくなりました。クイズラリーは全部できました」

ステージイベント

ウオーキングからゴールした後、子どもたちに大人気の体操のお兄さん、小林よしひささんのステージイベントが開催されました。
体操のお兄さんの登場を待ち受けていた子どもたちは、ステージに現れた小林さんを見て歓声を上げていました。
小林さんが教えてくれたのは、ウオーキングによって疲労した体をいたわるための「整理体操」。「ウオーキングすることは大事ですが、疲労を残さないようにするのも大切」と小林さん。全身をゆっくり動かしながらほぐしていく小林さんオリジナルの整理体操を伝授してくれました。

大腸がん検診の大切さに関する動画の事前視聴

「Tokyo健康ウオーク2023」に参加した皆さんには、当日までに「大腸がん検診の大切さ」に関する動画をご覧いただきました。以下で動画の内容を紹介しますので、皆さんも大腸がんや大腸がん検診について学びましょう。

「大腸がんって、どんな病気?」

40歳以降は要注意!

東京都のがん死亡者数のうち、大腸がんを原因とするものは男女とも第2位。年間4,700人以上の人が大腸がんで亡くなっています。

大腸がんは40歳くらいから増え始め、高齢になるにつれて罹患率が高くなっていきます。

大腸がんになった人の割合(全国・男女)2019年

  • 出典:国立がん研究センター がん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)

自覚症状がないからこそ検診が必要!

大腸がんは、早期の段階では自覚症状はありません。血便などの自覚症状が出てから見つかるがんは進行している大腸がんの可能性があります。自覚症状がないうちから、定期的に大腸がん検診を受けることによって、早期のうちに発見できる可能性が高くなります。大腸がん検診については、「早期発見・早期治療」によって大腸がんによる死を防げることが科学的に証明されています。

「大腸がん検診の重要性」

40歳になったら大腸がん検診!

大腸がん検診は、40歳以上で、腹痛や出血など大腸がんに関連する症状がない健康な方が対象です。医師による「問診」と「便潜血検査」を行います。検査後2週間くらいで、「異常なし」か、「要精密検査」かの結果が通知されます。

<便潜血検査>採べん棒で、便の表面全体をこすります
  • 採べん容器は、提出まで冷暗所(冷蔵庫)で保管しますが、容器は密閉されているので、周囲を汚す心配はありません。

大腸がん検診は1年に1回!

大腸がん検診は、頻繁に受けても効果が大きくなるわけではなく、日本では「1年に1回」が推奨されています。

大腸がん検診のメリット・デメリットを知っておこう!

大腸がん検診のメリットとして早期の発見や早期治療によって命を守ることができます。デメリットの一つは「偽陽性(がんではないのに、がんの疑いがあると判定されること)」。もう一つは、「偽陰性(小さいがんや見つけにくいがんを見落としてしまうこと)」です。偽陽性では必要がない精密検査を受けることになり、また偽陰性は治療が遅れる可能性があります。都内の区市町村では、メリットがデメリットを上回り、デメリットの最小化を目指した検診を実施していますが、検診のメリット・デメリットをしっかり知っておくことも大切です。

「精密検査と大腸がんの予防」

検診の結果が「要精密検査」だったら?

必ず精密検査を受けてください。「要精密検査」という判定は、イコール「がん」ではありません。あくまで、「がんの疑いがある」という状態です。がんと診断されるのは、「要精密検査」となった人のうち3〜5%程度です。また、がんと診断されても、80%近くは内視鏡で治療できる早期がんですので、慌てる必要はありません。

精密検査って、どんな検査?

「全大腸内視鏡検査」を行います。肛門から内視鏡を入れて、腸内に異常がないかを詳しく調べます。お尻にスリットの入った検査着を着用するので、「恥ずかしい」と心配する必要はありません。精密検査を受けた人の30〜50%の確率で、多数の「ポリープ」が見つかります。ポリープは内視鏡で取り除くことができ、その後、大腸がんになるのを減らす効果があることが証明されています。

精密検査で大腸がんと診断されたら?

大腸がんでは、早期発見・早期治療ができた場合の5年相対生存率は95%以上です。早期がんの状態であれば、内視鏡の治療だけで済みますし、体の負担も、治療費の負担も少なくて済みます。

運動習慣と生活習慣の改善が大腸がん予防に効果

ウオーキングを含め、運動は大腸がん予防に効果があることが証明されています。週2〜3日以上の適度な運動は大腸がんだけでなく、さまざまな病気の予防に効果的です。
また、禁煙、バランスの良い食事などの生活習慣の改善も大腸がんをはじめがん全般の予防に効果があることが分かっています。

参加者(視聴者)の声

動画で大腸がんの怖さを知りました(50代女性)

「事前の動画で東京都のがん死亡者のうち大腸がんによるものが男女とも2位と知って驚きました。これを機会に、大腸がん検診もウオーキングも、毎年続けようと思います」

動画を見てショックを受けました(50代女性)

「動画、きっちり見ました。ちょっとショックでしたね。女性に多いがんといえば乳がんや子宮頸がんのイメージしかなかったので。1年に1回、必ず大腸がん検診を受けようと思いました。検体を提出するだけですし、もし万一要精密検査となっても早期であれば95%以上が助かるということなので」

<大腸がんのこと> へはこちら

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