CKDであっても、特に自覚症状がないステージでは、ご本人に病識のない方も少なくないと思われます。検診等で疑いのある場合、またはこのサイトを見てご本人が相談されてきた場合には、ぜひ、必要な検査を行い、患者さんの自覚を促すとともに、必要な生活習慣の改善等をご指導ください。
また、将来CKDとなるリスクをお持ちの方については、定期的な検査の実施についてもご指導ください。糖尿病の方については、定期的に尿中微量アルブミン測定の必要性等について説明していただく際に、このサイトの患者さん向け部分などを活用していただければ幸いです。
参考までに「CKD診療ガイド2024」からの抜枠を掲載いたします。
(作成:日本腎臓学会,監修:日本医師会)
(日本腎臓学会編. CKD診療ガイド2024,東京医学社,2024.より)
禁煙、減塩を含めた食事療法*、肥満の改善、適度な運動などを行います。
130/80mmHg未満を目指してコントロールします。蛋白尿も糖尿病もない方では140/90mmHg未満、75歳以上の高齢者では150/90mmHg未満を目標に降圧します。血圧の下げすぎに注意してください。
CKD患者への降圧目標と推奨降圧薬
Hb 10g/dL未満の貧血を認めたら、消化管出血などとの鑑別と腎性貧血の診断・治療のため、専門医へご紹介ください。腎性貧血治療の目標はHb 10/dL以上13g/dL未満が目安です。
血液検査でK、Ca、P、PTH値を確認し、基準範囲内のコントロールが困難な場合は専門医へご紹介ください。
蛋白尿、血尿の新たな出現や急激な増加がないか、確認してください。
NSAIDsなどの腎障害を起こしうる薬剤はできるだけ避けます。
上記はCKD診療における代表的なポイントを挙げています。詳細については「CKD診療ガイド」などの各種診療ガイドラインをご参照ください。また、目標値については、必要に応じて腎臓専門医と相談しながら患者さんごとにご判断ください。
(出典)厚生労働省作成リーフレット「腎臓の異常を疑ったら」
(https://www.mhlw.go.jp/content/001241596.pdf)より、一部改変
(出典)厚生労働省作成リーフレット「腎臓の異常を疑ったら」
(https://www.mhlw.go.jp/content/001241596.pdf)
(日本腎臓学会編.CKD診療ガイド2024,東京医学社,2024.より 一部改変)
日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」