飲酒
お酒は、節度を守って楽しく飲みましょう。
飲酒について正しく理解して、
自分に合ったお酒の量を把握することが大切です。
例えば…こんなこと、ありませんか?


健康づくりのためのポイント
過度な飲酒を続けると、様々な病気や生活習慣病のリスクが高まるだけでなく、周囲の人へ深刻な影響を及ぼしたり、飲酒運転などの社会問題に発展する危険性が高くなります。
自分にとって適正なアルコール量を把握し、健康に配慮した飲酒に取り組んでみませんか。
適度な飲酒を心がけよう
過度な飲酒が続くと、こころと身体の健康に様々な悪影響を及ぼす恐れがあります。
- (こころ)睡眠障害、うつや不安の悪化、アルコール依存症 など
- (身体)肝障害、膵炎、がん、糖尿病、心疾患、高血圧、胃腸障害 など
また、飲酒後に適切ではない行動をとることによる怪我や他人とのトラブルなどの社会・行動面のリスクも懸念されます。
特に、女性は、男性よりも少ない飲酒量で健康に影響を及ぼすほか、アルコール依存症に至るまでの期間も短いため、注意が必要です。
アルコールのリスクを理解し、自分に合った飲み方で、お酒とほどよく付き合っていきましょう。
※体質的にお酒が飲めない方は無理に飲まず、お酒が弱い方は、以下の内容よりもさらに少ない量を目安としてください。
生活習慣病のリスクを高める飲酒量を知ろう!
飲酒量は、飲んだお酒に含まれる純アルコール量を基準として考えます。
1日当たりの純アルコール摂取量が成人男性で40g以上、成人女性で20g以上の飲酒を続けていると、
生活習慣病のリスクが高まると言われています。
健康とおいしいお酒を両立させるためには、これよりも少ない量(少なければ少ないほどよい)が推奨されています。
生活習慣病のリスクを高める飲酒量の目安

主な酒類の純アルコール量換算の目安

「とうきょう健康ステーション」では、適正飲酒について詳しく掲載しています。
飲酒量を計算してみよう!
下記の純アルコール量チェッカーを活用して、実際に自分が飲んでいる純アルコール量を計算し、
生活習慣病のリスクを高める飲酒量(1日当たり成人男性で40g以上、成人女性で20g以上)かどうかを調べてみましょう。
★純アルコール量チェッカー
普段飲んでいるお酒の量とアルコール度数を入力することで純アルコール量を簡単に計算することができます。
飲酒状況の評価
純アルコール量チェッカーと下の表を参考に、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒していないか確認してみましょう。
「飲酒チェックツールSNAPPY PANDA」では純アルコール量とお酒の分解にかかる時間が計測できますので、ぜひご活用ください。
飲酒習慣が適切かチェックしよう!
飲酒の頻度や量、過去のアルコールの問題を振り返ることで、
アルコール依存症やその一歩手前までの状況になっていないかを確認してみましょう。
★AUDIT(The Alcohol Use Disorders Identification Test)
AUDIT とは、世界保健機関(WHO) が作成した飲酒のスクリーニングテストです。
全部で10項目の設問から成り、各項目の合計点(最大40点)で飲酒問題の程度を評価します。
結果に応じて、お酒の量を減らしたり、専門医療機関等に相談してみましょう。
以下の1〜10までの質問で、最も近い回答にチェックしてください。
お酒と上手に付き合っていこう!
過度な飲酒の害は分かっているけれど、
「いきなりお酒を控えることは難しい」「飲酒がストレス解消になっている」という人もいるかもしれません。
そんな場合も、以下の点に気を付けて、自分に合ったお酒との付き合い方を考えてみましょう。
- お酒を飲むなら料理も一緒に
食べながら飲むことで、急激な血中アルコール濃度の上昇を抑えることができます。
また、飲みすぎ抑制の効果も期待できます。 - 楽しく飲む
うさ晴らしの酒は飲酒量のコントロールを失いやすく、身体的にも精神的にも危険です。
うさ晴らしの酒が続いてしまう場合は、お酒以外のストレス解消法を考えてみましょう。 - 自分のからだを大切に飲む
一生のうちで健康に飲めるお酒の総量は決まっています。
二日酔いになる飲み方やうさ晴らしの酒は避けて、ありがたく大切に飲みましょう。 - 定期的に健康診断を受けましょう
定期的に健康診断を受け、飲みすぎていないか肝機能の状態をチェックをしましょう。
またお酒を飲んで顔が赤くなりやすいタイプの方は、
胃カメラを定期的に受け、のどから食道のがんに気をつけてください。 - 飲酒の間に水を飲む
飲酒の間に水や炭酸水を飲むことで、アルコールをゆっくり分解・吸収しましょう。
- 事前に飲む量を決めておく
行事・イベントなどの場で飲む場合も、何をどのくらい飲むか事前に決めて、過度な飲酒を避けましょう。
「とうきょう健康ステーション」では、“オトナの飲み方”について、専門家の先生のインタビューを掲載しています。
女性は特に注意しよう
女性の飲酒は特有のリスクがあるため注意が必要です。
- 男性よりも体内の水分量が少なく、女性ホルモンによりアルコールの影響を受けやすいため、同じ飲酒量でも血中アルコール濃度が高くなってしまいます。
- 妊娠中の飲酒は胎児に悪影響(低体重や脳障害等)を与えるため、絶対にやめましょう。
- 授乳中の飲酒は母乳中に少量のアルコールが移行してしまうため、控えましょう。
- 飲酒量に比例して、女性の中で最も多いがんである乳がんのリスクも高まると考えられています。
- 多量の飲酒は骨密度を減少させ、高齢女性で大きな問題となっている骨粗しょう症や骨折の原因となります。
普段飲んでいるお酒の純アルコール量を計算して、生活習慣病のリスクを高める量(成人女性は1日当たりの純アルコール摂取量が20g以上)を上限として、なるべく少量とするよう心掛けましょう。
飲酒日記を付けてみよう!
飲酒習慣を見直すことは男女問わず大切です。
毎日の飲酒状況の記録や目標を立てることで、定期的に飲酒量や目標への取り組みを振り返りませんか?
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STEP1目標の設定
2週間~1か月間で無理なく取り組めそうな目標を立てましょう。
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STEP2飲酒量の記録
純アルコール量チェッカーを活用して、毎日の飲酒量を忘れずに記録しましょう。
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STEP3お酒を減らすために出来たことを一言記入
小さいコップで飲んだ、2杯目以降はノンアルにした、休肝日と決めていたなど、
ちょっとしたことでも記録しておきましょう。 -
STEP4定期的な振り返り
1~2週間ごとに飲酒量や目標への取組を振り返りましょう。
「とうきょう健康ステーション」では、女性の適正飲酒について詳しく掲載しています。
また、「TOKYO#女子けんこう部」では、女性の健康に役立つヒントやお役立ち情報を紹介していますので、ぜひご活用ください。
厚生労働省「e-健康づくりネット」では、お酒を減らすためのお役立ちシートとして飲酒日記やその記入例を掲載していますので、ぜひご活用ください。
法律を守ろう
20歳未満の方は、アルコール分解能力が低く、アルコールの影響を受けやすいため、飲酒が法律で禁じられています。
アルコールにより、脳や神経の働き、運動機能の低下など心身に様々な影響があることを理解し、法律を守れるよう、本人だけではなく周りの人たちも気を付けましょう。
ノンアルコール飲料を正しく理解しよう!
「ノンアルコール」という記載があっても微量のアルコールを含む場合もあり、20 歳未満の方が飲むことはお勧めしません。
大人も「ノンアルコール」を正しく理解して、周りの人たちに教えましょう。
酒税法における酒類とは、アルコール分1度以上の飲料を指すため、
アルコール分1度未満の飲料は「ノンアルコール」と呼びます。「ノンアルコール」と言っても微量のアルコールを含む場合があるため、
車を運転する場合は必ずアルコール0.00%であることを確認してください。メーカーや製品によっては、ノンアルコールであっても、
20歳未満の飲用を想定していない旨を明記している場合があるため、
各メーカーのホームページなどで確認しましょう。ノンアルコールは、20歳未満の者がアルコール飲料に興味を持つきっかけになるおそれがあるため、
保護者など周囲の大人も含めて注意しましょう。
東京都の普及啓発媒体のご案内
東京都では、適度な飲酒の情報提供のため、以下の普及啓発媒体を作成しています。
都内各自治体の健康づくりご担当者様や、企業・保険者のご担当者様も、ぜひご活用ください。
外部リンク
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol - 厚生労働省 e-健康づくりネット
https://e-kennet.mhlw.go.jp/ - 厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38541.html - 東京都保健医療局「TOKYO#女子けんこう部」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/joshi-kenkobu/